障害年金申請の【あるある失敗5選】社労士が見てきた落とし穴と回避法

その失敗、防げます

長門市・萩市・美祢市で多くの申請をサポートしてきた社労士が、
「事前に知っていれば防げた失敗」をまとめました

障害年金の申請で「不支給」になる方には、ある共通の失敗パターンがあります。

そのほとんどは、事前に知っていれば防げるものです。書類の準備の仕方、医師への伝え方、申請のタイミング――どれも「ちょっとした注意」で結果が大きく変わります。

この記事では、社労士として実際に見てきた「あるある失敗5選」と、それぞれの回避法を、具体例とともに解説します。

知っていますか?
約25%

精神疾患の障害年金 不支給率

= 申請者の 4〜5人に1人 が不支給

出典:厚生労働省 障害年金業務統計(概算値)

この不支給の多くは事前に防げる失敗が原因です。これから紹介する5つの失敗を避けるだけで、認定される可能性は大きく高まります。

失敗 1

初診日を勘違いしている

障害年金で最も重要な日付が「初診日」です。これを間違えると、保険料納付要件を満たさず不支給になるリスクがあります。

よくある勘違い

「初診日 = 精神科に最初に行った日」と思い込みがちですが、正しくは「障害の原因となる症状で初めて医師の診察を受けた日」です。

よくある勘違い

「うつ病と診断されたのは2020年の精神科。だから初診日は2020年」

正しい理解

2018年に内科で「眠れない・気分が落ち込む」と相談していた → 初診日は2018年

なぜ問題か

初診日が違うと、以下の影響があります:

  • 保険料納付要件の判定が変わる(未納期間が含まれてしまうと不支給)
  • 障害認定日(初診から1年6か月後)がずれる
  • 遡及請求の起点が変わり、受給額が増減する

回避法

申請前に、過去の通院歴を時系列で書き出してみてください。「最初に何かしらの症状を感じて医療機関にかかった日」がいつなのか、よく思い出すことが大切です。お薬手帳・診察券・職場の記録なども手がかりになります。

もっと詳しく:障害年金の初診日とは?証明方法と初診日不明の対処法
失敗 2

診断書を医師に「丸投げ」してしまう

医師にお任せすれば大丈夫」と思って、何も準備せずに診断書を依頼する方が多いですが、これは最も惜しい失敗です。

なぜ問題か

医師が見ているのは「診察時の数十分」だけです。普段の生活でどれだけ困っているか、休職期間中に何があったかは、あなたが伝えないと医師は知る術がありません

丸投げの結果

「診察室では普通に話せていたから」と、症状が軽く書かれてしまい、3級認定または不支給に。

準備した結果

日常生活の困難をメモで伝えたら、医師が日常生活能力を正確に評価。2級認定で年78万円受給。

回避法:メモを準備する

診断書を依頼する前に、以下を箇条書きでまとめてください:

  • 日常生活5領域(食事・清潔・金銭管理・対人・社会生活)の困難
  • 就労状況(休職期間・欠勤頻度・配慮事項)
  • 症状の波(良いとき/悪いときの頻度)
  • 診察室での自分と自宅での自分の違い
もっと詳しく:障害年金の診断書の書き方|医師に依頼する際の重要ポイント
失敗 3

病歴・就労状況等申立書を簡単に済ませる

「申立書なんて添え物でしょ」と思って、数行で済ませる方がいます。これも非常に多い失敗です。

なぜ問題か

申立書は診断書と並んで受給可否を左右する重要書類です。診断書で伝わらない「日常生活の実態」を補強する役割があります。

悪い書き方

「うつ病で通院しています。家で過ごしています」(これだけ)

良い書き方

「自宅にいる間も寝床から起き上がれず、食事もとれない日が週3日以上あります。外出は徒歩2分のコンビニも月1回程度しか行けません...」

回避法:7つのコツを押さえる

申立書には書き方のコツがあります。期間を3〜5期に区切る、具体的エピソードで書く、日常生活5領域すべてに言及するなど、押さえるべきポイントが整理できます。

もっと詳しく:病歴・就労状況等申立書の書き方|受給を左右する7つのコツ
失敗 4

「働いてるから無理」と諦める

「アルバイトしてる」「障害者雇用で働いている」だから障害年金は無理――そう諦めている方、実はとても多いです。

実はこれは誤解

特に障害厚生年金3級は「労働に著しい制限がある状態」が対象です。働きながらでも、以下の場合は受給できる可能性があります。

誤解

「障害年金は仕事ができない人がもらうもの。働いてるから対象外」

正しい理解

パート・短時間労働・障害者雇用で配慮を受けながら働く方も対象。2025年改正で短時間労働者も厚生年金加入対象になりました

回避法:諦める前に専門家に相談

「自分は対象外かも」と思っても、まずは社労士に相談してください。働き方の実態(時短、欠勤、配慮内容など)を伝えれば、受給可能性が判断できます。1人で判断して諦めるのが一番もったいない失敗です。

もっと詳しく:働きながら障害年金を受給できる!パート・短時間労働でもOK
失敗 5

不支給通知で諦めてしまう

「不支給」の通知が来たら、もう終わり――そう思っていませんか?実は、不支給からの逆転は可能です。

なぜ諦める必要がないか

不支給通知を受けても、以下の道が残されています。

  • 審査請求(不支給通知から3か月以内)
  • 再審査請求(審査請求の結果に不服があるとき)
  • 再申請(書類を整え直して改めて申請)

諦めた人

「不支給」と書かれていたので「やっぱり無理だった」と書類を捨てる

再挑戦した人

不支給理由を分析。診断書と申立書を整え直して再申請 → 2級認定で年78万円受給

回避法:通知書を捨てない

不支給通知書には、なぜ不支給になったかの理由が書かれています。これが再挑戦の最大のヒントです。捨てずに保管して、専門家に見せてください。原因を潰せば受給できる可能性が見えてきます。

もっと詳しく:障害年金が不支給になった場合の対処法

失敗を防ぐ究極のコツ

5つの失敗を一つひとつ気をつけるのも大切ですが、最も確実な失敗回避法は1つに集約できます。

申請前にこれだけは確認

  • 初診日は「症状を初めて医師に相談した日」になっているか
  • 診断書を依頼する前に、日常生活の困難をメモにまとめたか
  • 申立書は具体的なエピソードを含めて、しっかり書き込んだか
  • 「働いてるから無理」と1人で判断していないか
  • 不支給通知が来ても、専門家に相談する選択肢を残しているか

そして何より、不安があれば早めに社労士に相談すること。社労士は「書類のチェック」だけでなく、医師への伝え方や申立書の書き方まで一緒に考えます。1人で抱え込まないでください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 障害年金の不支給率はどれくらいですか?

A1. 厚生労働省の公開データによると、障害年金全体の不支給率は約12〜15%程度ですが、精神疾患では約20〜25%とされています。つまり申請者の4〜5人に1人が不支給になる計算です。しかし、その多くは事前の準備や書類の書き方で防げる失敗が原因です。

Q2. 初診日を間違えていても申請後に修正できますか?

A2. 申請後の初診日修正は可能ですが、新たな受診状況等証明書の取得や追加書類が必要になります。提出前に正しい初診日を特定しておくのが理想です。初診日を勘違いしたまま申請すると、保険料納付要件を満たさず不支給になるリスクもあります。

Q3. 医師に診断書を依頼する前に何を準備すればいいですか?

A3. 日常生活の困難(食事・清潔・対人・外出など5領域)、就労状況(休職・欠勤・配慮内容)、症状の波(良いとき悪いときの頻度)を箇条書きでまとめたメモを持参するのがおすすめです。診察室では緊張や時間制約で十分に伝えられないため、書面で渡すと医師が正確に記載しやすくなります。

Q4. アルバイトをしていても障害年金は受給できますか?

A4. 可能です。特に障害厚生年金3級は「労働に著しい制限がある状態」が対象で、短時間労働や障害者雇用での就労を続けながらでも受給できます。重要なのは「働いている事実」ではなく「働く上での困難・配慮」を正確に伝えることです。

Q5. 不支給通知が来たらもう諦めるしかないですか?

A5. 諦める必要はありません。不支給通知から3か月以内なら「審査請求」、それでも認められなければ「再審査請求」が可能です。さらに、新しい診断書や申立書で再申請することもできます。不支給の理由を分析して書類を整え直せば、認定されるケースは多くあります。

まとめ

障害年金の不支給の多くは、事前に防げる失敗が原因です。今回紹介した5つを意識するだけで、認定される可能性は大きく高まります。

5つの失敗ポイント振り返り:

  • 失敗1:初診日を勘違いしている → 過去の通院歴を時系列で確認
  • 失敗2:診断書を医師に丸投げ → 日常生活のメモを準備
  • 失敗3:申立書を簡単に済ませる → 具体的エピソードでしっかり書く
  • 失敗4:「働いてるから無理」と諦める → 専門家に相談
  • 失敗5:不支給で諦める → 審査請求・再申請の道がある

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