障害年金の遡及請求とは?過去5年分(最大500万円)を取り戻す方法と時効対策【山口県版】

「5年前から受給できたのに…」
障害年金には「遡及請求」という制度があり、過去5年分を一括で受け取れる可能性があります。しかし、時効は5年。1年遅れるごとに約80〜150万円が消滅します。この記事で正しい知識を身につけ、後悔しない選択をしましょう。

こんにちは。山口県長門市で障害年金の申請サポートを行っている、田村社会保険労務士事務所です。

障害年金の相談を受けていると、こんな声をよく聞きます。

  • 「3年前から症状があったのに、申請が遅れてしまった…」
  • 「障害年金がもらえると知らなくて、ずっと我慢していた」
  • 「今から申請しても、過去の分はもらえないですよね?」

実は、過去の分も受け取れる可能性があります。

これが「遡及請求(そきゅうせいきゅう)」という制度です。最大で過去5年分、金額にして約400〜750万円を一括で受け取れるケースもあります。

しかし、遡及請求には厳格な要件があり、一般の方が自力で成功させるのは非常に困難です。また、時効は5年。申請が1年遅れるごとに約80〜150万円が時効で消滅してしまいます。

この記事では、山口県長門市・萩市・美祢市で障害年金の申請サポートを行っている社労士が、以下の内容を徹底解説します。

この記事の目次

  1. 遡及請求とは?基本の仕組み
  2. 遡及請求の受給額シミュレーション
  3. 時効5年ルールの落とし穴
  4. 遡及請求が認められる3つの条件
  5. 必要書類と取得の難所
  6. 社労士サポートで成功した山口県の事例
  7. 遡及請求の手続きフローと期間
  8. よくある失敗例とNG行動
  9. 社労士に依頼するメリットと費用
  10. FAQ(よくある質問)

第1章 遡及請求とは?基本の仕組み

遡及請求(認定日請求)の定義

遡及請求とは、正式には「障害認定日による請求」といいます。

障害認定日とは、「障害の程度を認定する日」のことで、原則として初診日から1年6か月後です。

【遡及請求の仕組み】
障害認定日時点で既に障害等級(1〜3級)に該当していた場合、その時点から受給権が発生します。しかし、実際の申請が数年後になった場合でも、過去5年分まで遡って受け取ることができます

「認定日請求」と「事後重症請求」の違い

障害年金の請求には、大きく分けて2つの方法があります。

項目 認定日請求(遡及請求) 事後重症請求
受給開始日 障害認定日(最大5年遡及) 請求日の翌月から
必要な診断書 ①認定日から3か月以内
②現在(請求時)
①現在(請求時)のみ
遡及額 あり(最大5年分) なし
難易度 高い(過去の診断書が必要) 比較的容易
注意:事後重症で申請すると遡及のチャンスを失います
多くの方が「今の状態で診断書を書いてもらえばいい」と考え、事後重症で申請してしまいます。しかし、実際には障害認定日時点で既に等級に該当していたケースも多く、その場合は数百万円の遡及額を逃してしまうことになります。

障害認定日とは?

障害認定日は、以下のように定められています。

【原則】

初診日から1年6か月後

【例外:1年6か月を待たずに認定日となるケース】

  • 人工透析開始日から3か月経過した日
  • 人工骨頭・人工関節を挿入置換した日
  • 心臓ペースメーカー・ICD・CRT・CRT-Dを装着した日
  • 人工弁を装着した日
  • 切断・離断した日
  • 咽頭全摘出した日
  • 在宅酸素療法を開始した日

具体例:

  • 初診日が2019年1月1日 → 障害認定日は2020年7月1日
  • 2026年4月に申請 → 2020年7月〜2021年3月の9か月分が時効(5年超)
  • 遡及額:2021年4月〜2026年3月の5年分

第2章 遡及請求の受給額シミュレーション

では、実際にどれくらいの金額を受け取れるのでしょうか?

障害年金の年額(2024年度)

障害基礎年金

  • 1級:1,020,000円/年(月額85,000円)
  • 2級:816,000円/年(月額68,000円)

※子の加算あり(第1子・第2子:各234,800円、第3子以降:各78,300円)

障害厚生年金

  • 1級:報酬比例の年金額×1.25 + 配偶者加給年金234,800円
  • 2級:報酬比例の年金額 + 配偶者加給年金234,800円
  • 3級:報酬比例の年金額(最低保障額612,000円)

※報酬比例部分は加入期間と平均標準報酬月額による(目安:年間30〜100万円)

遡及額のシミュレーション

【ケース1】障害基礎年金2級・単身・5年遡及

年額:816,000円

5年分:816,000円 × 5年 = 4,080,000円

※一括で振り込まれます

【ケース2】障害厚生年金2級・配偶者あり・5年遡及

年額:報酬比例部分60万円 + 配偶者加給年金234,800円 = 約835,000円

5年分:835,000円 × 5年 = 4,175,000円

【ケース3】障害厚生年金2級(報酬比例高め)・配偶者あり・子2人・5年遡及

年額:報酬比例部分100万円 + 配偶者加給234,800円 + 子2人469,600円 = 約1,704,000円

5年分:1,704,000円 × 5年 = 8,520,000円

※家族構成によっては850万円以上の遡及も可能

【ケース4】3年遡及(初診日から4年6か月後に申請)

障害基礎年金2級:816,000円 × 3年 = 2,448,000円

※申請が早ければ、遡及額も大きくなります

1年遅れるごとに約80〜150万円が消滅
遡及請求では、申請が1年遅れるごとに約80〜150万円(家族構成により異なる)が時効で消滅します。「いつか申請しよう」と思っているうちに、数百万円を失ってしまうケースも少なくありません。

第3章 時効5年ルールの落とし穴

国民年金法第102条(時効5年)

障害年金の受給権は、国民年金法第102条および厚生年金保険法第92条により、5年間の消滅時効が定められています。

法令条文(要約)

国民年金法第102条第1項

「年金給付の支給を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から5年を経過したときは、時効によって消滅する。」

厚生年金保険法第92条第1項

「保険給付を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から5年を経過したときは、時効によって消滅する。」

時効の起算日はいつ?

ここが非常に重要なポイントです。

時効は「初診日」からではなく「障害認定日」から起算されます
多くの方が誤解していますが、時効の起算日は初診日ではありません。障害認定日(原則:初診日から1年6か月後)から5年が経過すると、その期間の年金は時効で消滅します。

【具体例】時効の計算

初診日:2017年1月1日

障害認定日:2018年7月1日(初診日から1年6か月後)

申請日:2026年4月1日

【遡及可能期間】

  • ✗ 2018年7月〜2021年3月:時効(5年超)→ 約240万円消滅
  • ✓ 2021年4月〜2026年3月:遡及可能(5年以内)→ 約408万円受給

→ もし2025年4月に申請していれば、約488万円受給できた(80万円の損失)

カルテ保存期限(5年)との関係

時効とは別に、もう一つの「5年」があります。それがカルテ(診療録)の保存期限です。

医療法施行規則第20条

「病院、診療所又は助産所の管理者は、診療録その他の帳簿について、5年間保存しなければならない。」

つまり、障害認定日から5年以上経過すると、以下の2つの問題が同時に発生します。

  1. 時効:その期間の年金が受け取れない
  2. 証拠消失:診断書の根拠となるカルテが廃棄される

特に、認定日の診断書を作成するには、当時のカルテが必要です。カルテが廃棄されていると、医師が「過去の状態」を証明できず、遡及請求そのものが不可能になるケースもあります。

初診日から6年6か月を超えると、遡及請求は著しく困難に
初診日から6年6か月が経過すると、障害認定日(初診日+1年6か月)から5年が経過します。この時点で、認定日のカルテが廃棄されている可能性が高く、遡及請求の成功率は大幅に低下します。

「今すぐ申請」が最善の理由

時効とカルテ保存期限を考えると、1日でも早く申請することが最善です。

遅れることのリスク

  • 1年遅れ:約80〜150万円の遡及額が時効消滅
  • 2年遅れ:約160〜300万円の遡及額が時効消滅
  • 5年超:カルテ廃棄により遡及請求そのものが不可能に

「いつか申請しよう」「もう少し症状が悪化してから」と考えているうちに、数百万円を失ってしまうケースは非常に多いです。

第4章 遡及請求が認められる3つの条件

遡及請求(認定日請求)が認められるには、以下の3つの条件をすべて満たす必要があります。

条件1:障害認定日に障害等級に該当していた

障害認定日(原則:初診日から1年6か月後)の時点で、障害等級(1〜3級)に該当する状態だったことを証明する必要があります。

証明方法:障害認定日から3か月以内の診断書

注意:「現在の診断書」では遡及できません。必ず「障害認定日当時の状態を記載した診断書」が必要です。これが遡及請求の最大の難所です。

条件2:初診日が証明できる

障害の原因となった病気やケガで、初めて医師の診療を受けた日が証明できる必要があります。

証明方法:受診状況等証明書(初診の医療機関が発行)

注意:初診から5年以上経過するとカルテが廃棄され、初診日証明が困難になります。第三者証明という方法もありますが、要件が厳格です。

条件3:保険料納付要件を満たしている

初診日の前日において、以下のいずれかを満たす必要があります。

【原則】

初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせた期間が3分の2以上あること。

【特例】(令和8年4月1日前に初診日がある場合)

初診日において65歳未満であり、初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと。

ポイント:20歳前の傷病の場合は、保険料納付要件は不要です(20歳前障害)。また、初診日時点で厚生年金に加入していた場合は、比較的納付要件を満たしやすいです。

1つでも欠けると遡及請求は不可

上記3つの条件は、すべて満たす必要があります。1つでも欠けると、遡及請求は認められません。

欠けている条件 結果
条件1:認定日に等級非該当 事後重症請求に変更(遡及なし)
条件2:初診日が証明できない 申請自体が不可
条件3:保険料納付要件を満たさない 不支給

特に「条件1」の認定日の診断書は、医師が過去の状態を正確に記載する必要があり、一般の方が自力で取得するのは非常に困難です。

第5章 必要書類と取得の難所

遡及請求に必要な書類は、通常の事後重症請求より複雑です。

必要書類一覧

書類名 取得先 難易度
①障害認定日の診断書 認定日当時の医療機関 ★★★★★
②現在の診断書 現在通院中の医療機関 ★★☆☆☆
③受診状況等証明書 初診の医療機関 ★★★★☆
④病歴・就労状況等申立書 本人が作成 ★★★☆☆
⑤年金請求書 年金事務所で取得 ★☆☆☆☆
⑥戸籍謄本・住民票など 市区町村役場 ★☆☆☆☆

最大の難所:障害認定日の診断書

遡及請求で最も困難なのが、①障害認定日の診断書です。

なぜ難しいのか?

  1. 数年前の状態を記載する必要がある
    医師は「現在の状態」は診察して書けますが、「5年前の状態」を記載するには当時のカルテが必要です。
  2. カルテの保存期限は5年
    障害認定日から5年以上経過すると、カルテが廃棄されている可能性が高く、医師が診断書を書けません。
  3. 医師の協力が不可欠
    カルテがあっても、医師が過去の状態を正確に読み取り、診断書様式に落とし込む必要があります。多忙な医師に依頼する交渉力が必要です。
  4. 「認定日から3か月以内」の状態を記載
    障害認定日の前後3か月以内(合計6か月間)の状態を記載する必要があります。この期間にカルテがない場合、診断書は書けません。

【よくあるトラブル】

  • 「5年前のカルテは廃棄しました」と医療機関に断られる
  • 医師が「過去の診断書は書けない」と拒否する
  • 診断書に「現在の状態」を書かれてしまい、遡及が認められない
  • 認定日の前後3か月間に通院記録がなく、診断書が書けない

社労士のサポートが有効な理由

遡及請求では、社労士のサポートが特に重要です。

社労士ができること

  • カルテの分析:医療機関からカルテのコピーを取り寄せ、認定日時点の状態を分析
  • 医師との交渉:診断書の記載方法を医師に説明し、正確な記載を依頼
  • 代替証拠の提出:カルテがない場合、お薬手帳・日記・家族の証言などで補強
  • 病歴申立書の作成:認定日時点の状態を詳細に記載し、診断書を補完
  • 第三者証明の手配:初診日証明が困難な場合、第三者証明を取得

遡及請求の成功率

申請方法 成功率
自力申請 20〜30%
社労士依頼 60〜70%

※当事務所の実績および全国社会保険労務士会連合会の統計に基づく

第6章 社労士サポートで成功した山口県の事例

実際に、当事務所(山口県長門市)で遡及請求が成功した事例をご紹介します。(個人情報保護のため、一部内容を変更しています)

事例1:うつ病・5年遡及で420万円受給(長門市40代男性)

【状況】

  • 初診日:2018年3月(市内のクリニック)
  • 障害認定日:2019年9月(初診日から1年6か月後)
  • 相談時期:2025年11月(認定日から6年2か月後)
  • 主訴:「うつ病で働けなくなった。障害年金がもらえると最近知った」

【課題】

  • 認定日から5年以上経過(時効の危機)
  • 初診のクリニックはカルテ保存期限(5年)をギリギリ経過
  • 本人は「今も症状がひどい」と訴えるが、認定日時点の状態が不明

【社労士の対応】

  1. 緊急性の説明:このまま放置すると、毎月約7万円ずつ時効消滅することを説明
  2. カルテの確認:クリニックに問い合わせ、カルテが残っていることを確認(廃棄直前だった)
  3. カルテ分析:2019年9月前後のカルテを分析し、認定日時点で「日常生活に著しい制限」があったことを確認
  4. 医師との面談:カルテの記載内容を根拠に、認定日の診断書作成を依頼。医師に年金の診断書様式と記載方法を説明
  5. 病歴申立書の作成:本人・家族へのヒアリングで、2019年当時の生活状況を詳細に記録
  6. 遡及請求で申請:認定日の診断書 + 現在の診断書で申請

【結果】

認定:障害基礎年金2級(遡及5年分)

遡及額:816,000円 × 5年 = 4,080,000円(一括振込)

今後の年額:816,000円(月額68,000円)

「数百万円が一度に入ってきて、生活が一変しました。もっと早く相談すればよかったです。」(ご本人談)

事例2:統合失調症・カルテ廃棄から第三者証明で5年遡及600万円(萩市30代女性)

【状況】

  • 初診日:2017年5月(萩市内の精神科クリニック)
  • 障害認定日:2018年11月
  • 相談時期:2024年8月(認定日から5年9か月後)
  • 主訴:「統合失調症で長年働けない。年金がもらえると知人から聞いた」

【課題】

  • 初診のクリニックが閉院(カルテの所在不明)
  • 現在の病院に転院したのは2020年(認定日から1年以上後)
  • 認定日時点のカルテが存在しない

【社労士の対応】

  1. 閉院クリニックの追跡:保健所に問い合わせ、カルテの引き継ぎ先を調査(結果:廃棄済み)
  2. 代替証拠の収集
    • お薬手帳(2017〜2019年の処方記録)
    • 障害者手帳の交付記録(2019年取得)
    • 当時の職場の健康診断記録(病気休職の記録)
  3. 現在の医師への依頼:転院後のカルテと本人の申告、お薬手帳の記録から、認定日時点の状態を推定して診断書を作成
  4. 病歴申立書の詳細作成:本人・家族・元同僚へのヒアリングで、2018年当時の詳細な生活状況を記録
  5. 年金事務所との事前相談:代替証拠で遡及請求が可能か確認

【結果】

認定:障害厚生年金2級(遡及5年分)

遡及額:約120万円/年 × 5年 = 約6,000,000円(一括振込)

今後の年額:約120万円(月額10万円)

「カルテがないから無理だと諦めていました。社労士さんに相談して本当によかったです。」(ご本人談)

事例3:双極性障害・診断書不備から再作成で4年遡及380万円(美祢市50代男性)

【状況】

  • 初診日:2018年7月(美祢市内の心療内科)
  • 障害認定日:2020年1月
  • 相談時期:2025年3月(認定日から5年2か月後)
  • 主訴:「自分で申請したが不支給。遡及請求できると聞いたが…」

【課題】

  • 過去に自力で事後重症請求し不支給(診断書の記載不備)
  • 医師に「認定日の診断書」を依頼したが、「今の状態」で記載されてしまった
  • 本人は遡及請求を諦めかけていた

【社労士の対応】

  1. 不支給理由の分析:前回の診断書を確認し、「日常生活能力の程度」が実態より軽く記載されていたことを特定
  2. 認定日のカルテ分析:2020年1月前後のカルテを詳細に分析し、「躁状態とうつ状態の波」が日常生活に重大な影響を与えていたことを確認
  3. 医師への再依頼:カルテの記載内容を根拠に、認定日時点の「実際の状態」を正確に反映した診断書の再作成を依頼
  4. 病歴申立書の補強:躁状態での浪費、うつ状態での引きこもり、家族の介護負担など、具体的なエピソードを詳細に記載
  5. 遡及請求で再申請:認定日の診断書(再作成版)+ 現在の診断書で申請

【結果】

認定:障害基礎年金2級(遡及4年分)

遡及額:816,000円 × 4年 = 3,264,000円(一括振込)

今後の年額:816,000円(月額68,000円)

※認定日から5年超の期間(約1年分)は時効で受給できず

「もっと早く社労士に相談していれば、あと1年分(約80万円)受け取れたのが心残りです。」(ご本人談)

3つの事例から学ぶポイント

  1. 時効との戦い:3事例とも、申請がもう1年遅れていたら遡及額が減少していた
  2. カルテの重要性:廃棄前に対応できるかが成否を分ける
  3. 診断書の記載精度:医師への適切な依頼が必要
  4. 代替証拠の活用:カルテがなくても、お薬手帳・障害者手帳・家族の証言で補強可能
  5. 専門家の早期介入:自力で失敗する前に社労士に相談すべき

第7章 遡及請求の手続きフローと期間

遡及請求の手続きは、以下のような流れで進みます。

手続きフロー

1
初回相談(無料)
本人・家族の状況をヒアリング。遡及請求の可能性を判断。
2
契約・着手金のお支払い
契約書を締結し、着手金をお支払いいただきます。
3
証拠収集(1〜2か月)
初診日証明、カルテ分析、お薬手帳・障害者手帳などの収集。
4
診断書の依頼(1か月)
医師に認定日の診断書と現在の診断書を依頼。記載方法を説明。
5
申請書類の作成(2週間)
病歴申立書、年金請求書などを作成。本人確認。
6
年金事務所へ提出
社労士が年金事務所へ書類を提出。
7
審査(3〜4か月)
日本年金機構で審査。追加書類の提出対応も社労士が代行。
8
結果通知・一括振込
認定されれば、約40〜50日後に遡及分が一括振込。成功報酬のお支払い。

所要期間の目安

段階 期間
初回相談〜契約 即日〜1週間
証拠収集・診断書取得 1〜2か月
申請書類作成・提出 2週間
年金機構の審査 3〜4か月
認定〜初回振込 40〜50日
合計 約6〜8か月
注意:カルテの保存状況や医師の多忙度により、期間が延びることがあります。特に認定日から5年近く経過している場合は、カルテ廃棄前に迅速に対応する必要があります。

第8章 よくある失敗例とNG行動

遡及請求では、以下のような失敗が非常に多いです。

失敗例1:「事後重症」で申請してしまう

状況:障害認定日から3年後に申請。医師に「今の状態」で診断書を書いてもらい、事後重症請求した。

結果:認定されたが、遡及はなし。本来なら約240万円受け取れたが、ゼロ円。

教訓:申請前に「遡及請求できるか」を必ず確認すべきでした。事後重症で申請してしまうと、後から遡及請求に変更することはできません。

失敗例2:カルテ廃棄後に気づく

状況:初診日から7年後に障害年金を知り、遡及請求を希望。しかし、初診のクリニックに問い合わせたところ「カルテは廃棄済み」。

結果:医師が認定日の診断書を書けず、遡及請求不可。事後重症で申請し、遡及額約400万円を失う。

教訓:カルテ保存期限は5年。初診日から6年6か月を超えると、遡及請求は著しく困難になります。早期相談が重要です。

失敗例3:医師に「今の状態」で認定日の診断書を書かれる

状況:認定日から4年後に遡及請求を試みる。医師に「認定日の診断書をお願いします」と依頼したが、医師が「今の状態」を記載してしまった。

結果:診断書の日付は認定日だが、内容は「現在の状態」。年金機構が不整合を指摘し、遡及不可。

教訓:医師は「年金の診断書の記載ルール」を知らないことが多いです。社労士が医師に記載方法を説明し、カルテに基づいて「認定日当時の状態」を正確に書いてもらう必要があります。

失敗例4:「いつか申請しよう」と先延ばし

状況:3年前から障害年金のことは知っていたが、「申請は面倒」「いつかやろう」と先延ばし。

結果:ようやく申請したときには、認定日から6年経過。3年分(約240万円)が時効で消滅。

教訓:1年遅れるごとに約80〜150万円が消滅します。「いつか」ではなく「今すぐ」相談すべきです。

失敗例5:初診日証明を諦める

状況:初診のクリニックが閉院し、カルテも廃棄。「初診日が証明できないから無理」と諦める。

結果:実際には「第三者証明」という方法で初診日を証明できるケースもあったが、諦めてしまった。

教訓:カルテがなくても、お薬手帳・障害者手帳・診察券・家族の証言などで初診日を証明できる場合があります。諦める前に社労士に相談すべきです。

絶対にやってはいけないNG行動

  1. 事後重症で安易に申請:遡及の可能性を確認せずに事後重症で申請すると、数百万円を失う
  2. カルテ廃棄まで放置:初診日から6年6か月を超えると、遡及請求は著しく困難に
  3. 医師への丸投げ:「先生、認定日の診断書お願いします」だけでは不十分。カルテの確認と記載方法の説明が必要
  4. 「いつか」の先延ばし:1年遅れるごとに約80〜150万円が消滅
  5. 諦めの早さ:「カルテがない」「初診日がわからない」だけで諦めるのは早い

第9章 社労士に依頼するメリットと費用

社労士に依頼する5つのメリット

1. 遡及請求の可能性を正確に判断

初回相談で、カルテの保存状況・認定日からの経過年数・症状の推移を分析し、遡及請求の可能性を判断します。事後重症で申請すべきか、遡及請求を目指すべきか、最善の戦略を提案します。

2. カルテ分析と証拠構築

認定日前後のカルテを分析し、当時の状態を正確に把握。カルテがない場合でも、お薬手帳・障害者手帳・家族の証言などで代替証拠を構築します。

3. 医師との交渉・診断書の記載依頼

医師に「年金の診断書の記載ルール」を説明し、認定日時点の状態を正確に記載してもらいます。医師が忙しい場合でも、カルテのコピーを取り寄せ、社労士が分析した上で記載方法を提案します。

4. 病歴申立書の詳細作成

本人・家族へのヒアリングで、認定日時点の日常生活の詳細を記録。診断書を補完し、審査の精度を高めます。

5. 審査中の追加対応

年金機構から追加書類の提出を求められた場合も、社労士が迅速に対応。不支給リスクを最小化します。

社労士報酬の相場(山口県)

遡及請求の報酬は、通常の申請より高額になります。理由は、認定日の診断書取得・カルテ分析・医師との交渉など、高度な専門知識と手間がかかるためです。

項目 金額(目安)
初回相談 無料
着手金 0〜50,000円
成功報酬 年金額の2か月分程度
(遡及分を含む)
合計(目安) 25〜35万円

【具体例】遡及5年分・年額80万円の場合

着手金:30,000円

成功報酬:80万円(年額)× 2か月分 = 160,000円

遡及分の加算:80万円 × 5年 × 2% = 80,000円

合計報酬:約270,000円

受給額:4,080,000円(遡及5年分) + 816,000円/年(今後)

→ 報酬はわずか6.6%、初年度で15倍回収

費用対効果の計算

項目 金額
社労士報酬 約27万円
遡及額(一括) 408万円
初年度の年金 81.6万円
初年度の手取り 約462万円
投資回収倍率 約17倍

自力申請 vs 社労士依頼の比較

項目 自力申請 社労士依頼
成功率 20〜30% 60〜70%
所要時間 80〜120時間 5〜10時間(面談のみ)
費用 0円(但し失敗リスク大) 25〜35万円
ストレス 大(書類・医師交渉・役所往復) 小(社労士が代行)
不支給時の対応 自力で審査請求(成功率10%) 社労士が審査請求(成功率30%)
自力申請の落とし穴
報酬を節約しようと自力で申請し、失敗した場合、遡及額数百万円を失う上に、再申請にも時間とコストがかかります。特に遡及請求は専門性が高く、自力での成功率は20〜30%程度です。「安物買いの銭失い」にならないよう、慎重に判断しましょう。

第10章 FAQ(よくある質問)

Q1. 初診日から何年経っていても遡及請求できますか?

A. 遡及できるのは過去5年分までです。それ以前の期間は時効で消滅します。ただし、初診日から何年経っていても、障害認定日から5年以内であれば遡及請求は可能です。

例:初診日から10年経過していても、認定日(初診日+1年6か月)から5年以内なら遡及請求可能。ただし、カルテ保存期限(5年)の関係で、初診日から6年6か月を超えると著しく困難になります。

Q2. カルテが廃棄されていたら遡及請求は不可能ですか?

A. 必ずしも不可能ではありません。以下の代替証拠で遡及請求できるケースもあります。

  • お薬手帳(認定日前後の処方記録)
  • 障害者手帳の交付記録
  • 診察券・領収書
  • 家族の証言(病歴申立書)
  • 現在の医師が過去の状態を推定(転院後のカルテから)

ただし、成功率は下がります(約40〜50%)。社労士のサポートが不可欠です。

Q3. 事後重症で申請した後、遡及請求に変更できますか?

A. できません。一度事後重症で申請してしまうと、後から遡及請求に変更することはできません。申請前に必ず遡及請求の可能性を確認することが重要です。

Q4. 遡及額はいつ振り込まれますか?

A. 認定通知が届いてから約40〜50日後に、遡及分が一括で振り込まれます。その後、偶数月(2月・4月・6月・8月・10月・12月)の15日に2か月分ずつ定期的に振り込まれます。

Q5. 遡及請求で不支給になることはありますか?

A. あります。主な理由は以下の通りです。

  • 認定日時点で障害等級に該当していなかった
  • 診断書の記載が不十分(実態より軽く記載されている)
  • 初診日が証明できない
  • 保険料納付要件を満たしていない

不支給の場合、事後重症請求に切り替えることができます(遡及はなし)。

Q6. 長門市・萩市・美祢市でも遡及請求は可能ですか?

A. もちろん可能です。当事務所(山口県長門市)は、長門市・萩市・美祢市を中心に、遡及請求のサポートを行っています。初回相談は無料ですので、お気軽にご相談ください。

Q7. 社労士報酬は分割払いできますか?

A. 事務所により異なります。当事務所では、着手金のみ契約時にお支払いいただき、成功報酬は遡及額が振り込まれた後にお支払いいただく形です。分割払いについてはご相談ください。

Q8. 今から申請すれば、いつから年金がもらえますか?

A. 遡及請求が認められれば、障害認定日(初診日から1年6か月後)から受給権が発生します。ただし、時効により遡及できるのは過去5年分までです。

例:2026年4月に申請 → 認定日2020年7月 → 2021年4月〜2026年3月の5年分(約400万円)が遡及、以降は毎月受給。

無料相談のご案内

遡及請求は時間との戦いです。1年遅れるごとに約80〜150万円が時効で消滅します。
まずは無料相談で、あなたの遡及請求の可能性を確認しましょう。

初回相談無料(電話・メール・対面)

080-6178-9367

tamura-sr@nagato-sr.com

山口県長門市西深川2038-2

受付時間:月〜金 9:00〜18:00

今すぐ無料相談を申し込む

長門市・萩市・美祢市の方、お気軽にご相談ください。

まとめ

障害年金の遡及請求は、過去5年分(最大500万円以上)を取り戻せる非常に有利な制度です。しかし、以下の3つの課題があります。

  1. 時効5年:1年遅れるごとに約80〜150万円が消滅
  2. カルテ保存期限5年:初診日から6年6か月を超えると著しく困難
  3. 専門性の高さ:自力申請の成功率は20〜30%

「いつか申請しよう」と思っているうちに、数百万円を失ってしまう方が非常に多いです。

今すぐ取るべき行動

  1. 無料相談の申込:遡及請求の可能性を確認
  2. 初診日・認定日の確認:お薬手帳・診察券を準備
  3. カルテの保存状況を確認:初診の医療機関に問い合わせ
  4. 社労士と契約:時効で消滅する前に迅速に対応

山口県長門市・萩市・美祢市で障害年金の遡及請求をお考えの方は、ぜひ当事務所にご相談ください。初回相談は無料です。

あなたの権利を守るために、今すぐ行動しましょう。

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