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20歳前傷病による障害基礎年金とは?
所得制限と申請のポイントを社労士が解説
【2026年最新版・令和7年10月改正対応】

20歳前に初診日がある方の障害基礎年金を完全ガイド。令和7年10月改正の所得制限引き上げに対応。

令和7年10月改正:所得制限が引き上げられます

  • 全額支給停止基準:4,721,000円 → 4,794,000円(+73,000円)
  • 半額支給停止基準:3,704,000円 → 3,761,000円(+57,000円)
  • 働きながらの受給がしやすくなります

20歳前傷病による障害基礎年金とは

20歳前傷病による障害基礎年金とは、20歳になる前に初診日がある傷病によって障害が残った方が受給できる年金です。

通常の障害基礎年金と異なり、保険料納付要件が不要という大きなメリットがある一方で、所得制限があるという特徴があります。

主な特徴

  • 保険料納付要件が不要(20歳前のため)
  • 所得制限あり(一定以上の所得で支給停止)
  • 20歳から請求可能
  • 障害基礎年金(1級または2級)のみ

対象となる方

対象となる傷病の例

  • 先天性疾患(生まれつきの病気や障害)
  • 知的障害
  • 発達障害(自閉スペクトラム症、ADHD、学習障害など)
  • 統合失調症(20歳前に発症)
  • てんかん
  • 心臓疾患(先天性心疾患など)
  • 腎臓疾患(先天性腎不全など)
  • その他の身体障害(20歳前に初診日がある場合)

受給要件

  1. 初診日が20歳前にあること
  2. 障害認定日(初診日から1年6ヶ月後または20歳到達日)に障害等級1級または2級に該当すること
  3. 日本国内に住所があること
  4. 所得が一定額以下であること

所得制限(令和7年10月改正対応)

20歳前傷病による障害基礎年金には、前年の所得による支給停止があります。令和7年(2025年)10月から所得制限額が引き上げられます。

令和7年10月以降の所得制限額

所得額 支給額
3,761,000円以下 全額支給
3,761,001円~4,794,000円 半額支給停止
4,794,001円以上 全額支給停止

※ 扶養親族1人につき、上記額に38万円加算

所得の計算方法

所得 = 収入 - 必要経費 - 各種控除

  • 給与所得の場合:給与収入 - 給与所得控除
  • 事業所得の場合:事業収入 - 必要経費
  • 控除:社会保険料控除、医療費控除、障害者控除など

2026年度の受給額

障害基礎年金の年額(2026年度)

1級 1,020,000円
2級 816,000円

※ 実際の金額は毎年度改定されます。最新情報は日本年金機構のウェブサイトでご確認ください。

支給月

年金は年6回、偶数月の15日に前2ヶ月分が支給されます。
(2月、4月、6月、8月、10月、12月)

申請の流れと必要書類

申請の流れ

1

初診日の確認

20歳前に初診日があることを確認します。母子手帳、診療録などが証拠になります。

2

診断書の取得

20歳の誕生日以降、または現在の状態について医師に診断書を作成してもらいます。

3

必要書類の準備

年金請求書、診断書、病歴・就労状況等申立書、戸籍謄本、住民票、所得証明書など。

4

年金事務所へ提出

お住まいの市区町村の年金事務所へ書類を提出します。

5

審査・決定

約3~4ヶ月後に審査結果が通知されます。認定されると年金証書が送られてきます。

主な必要書類

  • 年金請求書(様式第104号)
  • 診断書(精神・知的障害用、または身体用)
  • 病歴・就労状況等申立書
  • 受診状況等証明書(初診日証明)
  • 戸籍謄本(または戸籍抄本)
  • 住民票
  • 所得証明書
  • 年金手帳または基礎年金番号通知書
  • 本人名義の通帳(コピー可)

就労との両立

20歳前傷病による障害基礎年金は、働きながら受給することが可能です。ただし、所得制限があるため、収入が一定額を超えると支給停止となります。

働きながら受給するためのポイント

  • 所得制限を意識する:前年の所得が基準額以下なら受給可能
  • 就労時間を調整する:フルタイムではなくパートタイムで働く
  • 障害者雇用を活用する:障害者雇用枠で働くと配慮を受けやすい
  • 就労継続支援を利用する:A型・B型事業所で働く選択肢も

注意点

  • 所得が基準額を超えると支給停止(翌年から復活の可能性あり)
  • 所得の申告を忘れずに(毎年7月に所得状況届を提出)
  • 働けるようになったら障害状態が軽くなった可能性→更新時に等級変更も

長門市・萩市・美祢市の事例

事例1:長門市在住・発達障害(自閉スペクトラム症)

相談者:Aさん(20代男性)

幼少期から発達障害の診断を受けており、20歳の誕生日を迎えたタイミングで障害基礎年金を申請。診断書には日常生活の困難さが詳細に記載されており、障害基礎年金2級が認定されました。現在は就労継続支援B型事業所で働きながら年金を受給しています。

受給額:年間約816,000円(2級)

事例2:萩市在住・知的障害

相談者:Bさん(20代女性)

生まれつきの知的障害があり、特別支援学校を卒業後、20歳から障害基礎年金を受給。日常生活全般に介助が必要な状態であり、障害基礎年金1級が認定されました。ご家族のサポートを受けながら、自宅で生活されています。

受給額:年間約1,020,000円(1級)

事例3:美祢市在住・先天性心疾患

相談者:Cさん(20代男性)

生まれつきの心臓疾患があり、18歳の時に手術を受けましたが、日常生活に制限が残っています。20歳の誕生日後に申請し、障害基礎年金2級が認定されました。現在は軽作業のアルバイトをしながら、所得制限内で年金を受給しています。

受給額:年間約816,000円(2級)

よくある質問

Q1: 20歳前に病院に行っていなくても申請できますか?

A: はい、可能です。知的障害や発達障害の場合、20歳前に医療機関を受診していなくても、20歳以降に診断を受ければ申請できます。ただし、「生来性の障害」であることを証明する必要があります(母子手帳、学校の記録、療育手帳など)。

Q2: 所得制限に引っかかったら、もう受給できませんか?

A: いいえ、所得が下がれば翌年から再び受給できます。前年の所得で判定されるため、今年所得が多くても、翌年所得が下がれば支給が再開されます。

Q3: 20歳を過ぎてから申請しても遡って受給できますか?

A: はい、可能です。20歳の誕生日以降いつでも申請でき、認定されれば20歳の誕生日の翌月分から受給できます。ただし、遡及できるのは最大5年までです。

Q4: 親の収入は所得制限に関係しますか?

A: いいえ、関係ありません。所得制限は本人の所得のみで判定されます。親の収入や同居家族の収入は影響しません。

Q5: 更新はありますか?

A: はい、あります。認定時に「有期認定」となった場合、1~5年ごとに診断書を提出して更新審査を受ける必要があります。「永久認定」となった場合は更新不要です。

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